毎日がポニトレ日和

愛知在住。大学生の備忘録。

さくらももこから人生を学んだ

f:id:pony_training:20180830003014j:plain

先日、作家であるさくらももこさんが亡くなった。53歳という若さだった。


さくらももこと言えば、やはり国民的漫画「ちびまる子ちゃん」の原作者として有名だろう。高校生時代に受けた作文模試で「現代に蘇った清少納言のようだ」との評価をもらった彼女は、恋愛漫画家からエッセイ漫画家へと志望を切り替え、デビューを果たした。


そんなさくらももこの漫画及びエッセイは、可愛らしく親しみやすい絵柄(但し多くの男性キャラ及び一部の女性キャラは相当ブサイクに描かれてはいるが)、独特の毒を含んだ笑い、多くの人の共感を呼ぶあるあるネタなどの魅力に事欠かず、多くの人々を楽しませ、魅了した。


当時小学生だった私も、さくらももこの文章に魅せられた者の1人だった。さくらももこの本を読んで笑い、時には泣き、時には人生への希望を見出し、時にはぐうたらの極意について学んだ。その結果、私は立派なさくらももこガチ勢へと成長した。


本記事では、そんな自他共に認めるさくらももこガチ勢である私が、おススメのエッセイ及び漫画について紹介したい。


①ひとりずもう

f:id:pony_training:20180829235634j:plain

さくらさんの思春期から漫画家デビューを果たすまでの自伝である。

エッセイと漫画の2種類があり、漫画は上・下巻に分かれている。漫画版はエッセイ版にはなかったエピソードが一部加筆されている。

当時小学5年生だった私は漫画版を読んだ。

この作品の雰囲気だが、一言で言うならばエモい。クスリとくるシーンもたくさんあるが、それ以上に青春時代のセンチメンタルさが伝わってくる。

さくらさんは中々だらしない性格だったようで、高校生の夏休みに毎日ダラダラして母親に怒られても、「誰にも迷惑をかけていないのに何が悪い」と疑問に思ったり、特に用事もないのに物理部の活動を夏休みの間中サボったり、折角東京に旅行に行ったのにお腹を壊して帰っただけだったりとまあ色々やらかしている。しかし、そんな中で密かに抱いていた漫画家への夢を実現するために取り憑かれたように漫画と向き合い、見事漫画家デビューを果たすのだ。自分にとって夢中になれるものを見つけられる人間は強い。そう思わされる作品だ。夢、初恋、親友のたまちゃん、などなどさくらさんの青春を感じられる一冊だ。老若男女問わず、自分の青春時代を思い出したり、またはこれから訪れる青春時代に想いを馳せられる作品であることは間違いない。


②永沢君

f:id:pony_training:20180830001420j:plain

さくらさんの才能の爆発っぷりが見られる作品。

先程も述べた通り、さくらさんは毒を含んだ笑いが非常に巧い。この作品は、「ちびまる子ちゃん」に脇役として登場した「永沢君」の中学生時代を描いたものだ。

f:id:pony_training:20180830002014j:plain



本作における永沢君は「ちびまる子ちゃん」に登場した永沢君の個性はそのままに、モテようと笑顔の研究をしたり、不良に憧れてタマネギ頭にパーマをかけてみたり、根暗な野口さんに微妙な恋心を抱いたりと、思春期の中学生らしい悩みももつ男へと成長している。そんな永沢君と、卑怯な藤木、愚鈍な小杉、狂気的なまでに永沢君に惚れている城ヶ崎さん、などなど(キャラはこれ以外にも本当に沢山いる)が織りなす中学生ならではの黒さ、毒を含んだ笑いが描かれる。残念ながら私の拙い文章ではこの作品の魅力を100分の1も伝わっていないかもしれないので、このブログをご覧の皆さんは是非書店へと走ってほしい。


本当はもっと色々と紹介したい作品は山ほどあるが、私のこんな駄文に付き合わせるのは読者の皆様に申し訳ないので一旦ここで筆を置く。是非、さくらももこさんの作品を楽しんで頂きたい。


最後に、今まで素敵な作品でみんなを楽しませて下さったさくらももこさんへの感謝の気持ちを表し、この文章を結ばせていただきます。